水の中には…。

 さて昨日は名古屋から帰ってきて、ちとウツラウツラ。そんな中で今週の段取りその他を考えていた私。今日は月曜日、プールのお話。4枠目の今週は「考察」、私たちが使うプールの水のお話です。
(ほいでまぁ、今度は何やの、ミーシャ?)

 プールの近辺(特に温水プール)に行くと独特のにおいがします。これは「消毒」の関係でこういうにおいがするわけですが、そもそも不特定多数の人間が利用するわけで、その中には様々なものがあります。そこでプールの水には、「塩素」が加えられています。正しくは塩素系消毒剤のことで、水に溶けると次亜塩素酸(遊離塩素といいます)を生じる薬品です。(このため、リトマス試験紙、BTB溶液などではわずかに青色、緑青色(弱アルカリ性)になります。)塩素系漂白剤の主成分と基本的に同じで、大抵の細菌やウイルスはこれで弱らせることができます。プールサイドにいると、塩素系漂白剤と似た独特のにおいがしますね。
 
 しかし、プールの塩素で目がしみるとか、皮膚かさかさする、髪が傷むとかいうことがよく知られています。特に、アトピー性皮膚炎の方ではかゆみやかさつきが悪化しやすくなります。そこで、プールでは遊離塩素の濃度を一定の時間ごとに測定し、0.4~1ppmに保たなければならないことになっています。ところで、飲み水からの感染症を防ぐため、水道水にも同様に「塩素」が加えられています。「蛇口を出た時点で遊離塩素が0.1ppm以上」と下限だけ法律に定められていますが、上限に特に厳密な基準はなく、ひどい所では2ppm近い場合さえあります。それでも、水道の水は少なくともプールほど塩素くさくありませんし、皮膚や髪への刺激は起きません。アトピー性皮膚炎もちの水泳選手は悪化を防ぐために、練習後すぐにシャワー室で石鹸と水道水で全身を洗っています。浄水器メーカーいわく「水道水も塩素がプールと同じぐらい」なのに、この違いはどこから出てくるのでしょうか。

 プールや水道の水に溶けている塩素(残留塩素といいます)には今お話した遊離塩素の他に、結合塩素と呼ばれるものがあります。結合塩素はクロラミンとも呼ばれ、消毒効果は低く遊離塩素の350分の1程度です。しかし遊離塩素に較べ刺激性は強く、アトピー性皮膚炎などの皮膚障害はプールの遊離塩素ではなく結合塩素の濃度と関連性があるとの報告もあります。また、塩素くささやプール室内の機器のさびの原因も主にこの結合塩素です。結合塩素は、遊離塩素が汗や体の汚れや尿、化粧品や整髪剤、水着に付着している洗剤などが水中に溶けて生じたアンモニア化合物と反応して生じます。つまり、たとえ水中に細菌やウイルスがいなくても、水の汚れで「塩素」は消毒効果が落ち、刺激が強くなっていくわけです。また、結合塩素に変われば当然遊離塩素の濃度は低下します。そこで、プールを管理する人はさらに塩素系消毒剤を追加しなければならなくなります。よって、水道とプールは遊離塩素の濃度はほぼ同じでも、有害な結合塩素の濃度はかなり違ってきます。

 このため、プールの後、すぐにきれいな水道水で全身を洗うことは、感染症の対策としても、結合塩素による肌や髪のダメージの対策としても有効です。このとき石鹸やシャンプーを使うとより効果的ですが、洗いすぎると逆に皮膚や髪を傷めることもあります。ただでさえ長く水に浸かっていることで、皮膚も髪もふやけぎみでもろくなっているので特に注意したいもの。石鹸やシャンプーは自分の皮膚や髪に合ったものを選び、洗顔以外での使用は家での入浴のときも含めてできるだけ1日1回にとどめるようにしましょう。(できれば、プールの後入浴をすませてしまうといいですね)皮膚が弱い方や、何度も泳ぐために1日数回石鹸を使わざるを得ない水泳選手などは、特に刺激の低いものを使って、後の肌の保湿もお忘れなく。毎日ではなくても頻繁にプールに通う方はマイシャンプーを持参し、髪のトリートメントも行うとよいでしょう。またプールに入る前のシャワーや腰洗い槽も、感染症と塩素の両方の対策として大切です。水だけでも、しっかり洗えば体の表面に付着した病原体をかなり落とせますので、他人に感染症をうつすリスクも低下します。また、遊離塩素は利用者が持ち込んだ汚れと反応して結合塩素に変わるのですから、汚れをしっかり落とせば管理する人が追加する塩素も少なくて済みます。

 ということで今日のお話はここまで。恐らく今週は「あっという間」に過ぎてしまうような気もしますが、その辺はうまい事終わらせましょということで、最後の週を楽しみたいと思います。
(「時間は人を待たず」とはよう言うたもんやね~、ミーシャ。)
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ミーシャ

Author:ミーシャ
FC2ブログへようこそ!

コアラの時計

by Animal Web Clock
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2カウンター
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
検索フォーム