愛された椅子

 さて昨日は最後の最後にミスった「詰めの甘い」私。最近、連投のためかそろそろ疲労も濃い中、今日は水曜日、巨大建造物のお話。4枠目の今週は「アリーナ」、昨日のアイスホッケー―つながりで、こんなアリーナのお話です。
(ほれ、油断したらいかんよ、ミーシャ。)

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 NHLの名門、モントリオール・カナディアンズ(読み方としては、フランス語式に「カナディエンズ」と呼んだ方が通る)、カナダでも唯一のフランス語圏、ケベック州モントリオールに本拠を置いています。そのカナディアンズが1996年まで本拠にしていた「モントリオール・フォーラム」というアリーナのお話です。

 1924年11月29日に150万ドルの建設費を投じて落成。1938年までモントリオール・マルーンズ、1996年の閉場までモントリオール・カナディアンズの本拠地として使用されていました。1976年のモントリオール・オリンピックでは体操競技とハンドボール、バスケットボール、バレーボール、ボクシング決勝の舞台として使用されていました。

 そしてこのアリーナは1人の選手のために、その事態が単なる一スポーツの出来事では済まされない出来事の舞台になります。カナディアンズ史上、最高の選手と呼ばれるモーリス・リシャール(1921-2000)という選手がいます。この方はその活躍ぶりから、その背番号「9番」はチーム史上初めての「永久欠番」になったほどですが、度々、出場停止になっていました。その内の1度がやがて、ホッケー史上最悪の大問題になる、リシャール暴動(1955年)と呼ばれる暴動になってしまいました。

 1955年3月13日、リシャールの審判への暴行は、このシーズンだけでも2度目であったことから事態を重く見たNHL会長のクラレンス・キャンベルは、審問を行ってリシャールのシーズン残り3試合への出場停止処分を行ったが、モントリオール住民の多くはこれを、不公平で厳しすぎる処分であると考えていました。この裁定はリシャールがNHLの得点王争いのトップを走り、カナディアンズもデトロイト・レッドウィングスと首位争いを行っていたさなかに下されたものであったことから、リシャールファンの不満に拍車をかけました。

 地元のラジオ番組には、キャンベルに対する抗議の電話が洪水のように殺到したため、放送局は電話をかけないようにリスナーに訴えかけており、会長のキャンベルにも脅迫があったとされています。しかしキャンベルは、立場上譲歩する姿勢を見せることなく、カナディアンズのホームゲーム、対デトロイト・レッドウィングス戦をホーム・アリーナのモントリオール・フォーラムでは通常の試合とは比べ物にならないほどの警備員を動員し、厳戒態勢が敷かれた中で予定通りに行いました。試合会場には、「"A bas Campbell"(「くたばれキャンベル」位の意)」、「"Vive Richard"(リシャール万歳)」など会長への抗議とリシャール擁護のプラカードであふれ、名指しで会長を非難する罵声が飛び交い、観客だれもが試合内容は「おいといて」、そっちの方ばかりに話が進んでいました。第1ピリオド終了時点では、レッドウィングスは4対1でリードしていた。怒り狂ったカナディアンズ・ファンは、キャンベル会長に、卵、野菜やごみくずを投げつけ、その量はレッドウィングスが得点するたびにますますエスカレートしていきました。一方、アリーナの外では第1ピリオドが終わると、誰かが催涙ガスのキャニスターに点火したために、ハチの巣をつついたような大騒ぎ。会長と地元消防署との協議の結果、観客には避難勧告が出され、ゲームはレッドウィングスを勝ちとする没収試合とされました。

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 そして2000年、彼はがんのために亡くなりましたが、その業績を讃え、スポーツ選手としては初めての「国葬」扱いで葬儀は行われ、フォーラムの次のアリーナ、モルソン・センターのリンクのセンター・サークルの上に棺は置かれました。そしてこの72年間、ずっとカナディアンズのすべてを見つめてきたフォーラムは建物の老朽化などで1996年に閉場、そして取り壊されました。その際、「長年、愛していただいたファンの皆様のために」という事で、実際に使用されていた座席は一般に売り出され、あっさりと予定数は完売したほどでした。

 ということで今日のお話はここまで。今日、明日辺りが一番しんどい部分かと思いますが、今日も一日、がんばりましょということで、いかがなもんでしょうか?
(これ、ミーシャ。サンタさんはどこ、行ったの?)

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