複合の原作

 さてお仕事から帰ってきて、テレビをつけると「杉内、悪夢の撃沈」にグフフと(誰ですか?ゲラゲラとだろとか言ってるのは?)笑う「人間性に問題のある」私。今日は火曜日、映画のお話。「番外」ということで、こんなお話です。
(今度もまた、長そ~うなお話やね~、ミーシャ。)

 元々、映画や「ドラマ」なるものは脚本から何から、すべて起こして作るものでした。とはいえ、最近では諸所様々な所から「原作」と称して、ネタを持ってくる場合がほとんどです。例えば、こんな所で…。
(1)小説   これは結構多い。その例は「ボンド」や「プラチナ・データ」、「清須会議」など、ドラマでは「純情きらり」(原作は津島佑子の「火の山 - 山猿記」です。)などがあります。
(2)漫画   これもよくある、最近増えてきた例です。映画では「釣りバカ日誌」、ドラマでは「GTO」「ごくせん」などがあります。
(3)アニメ  代表例では『宇宙戦艦ヤマト』、「新世紀エヴァンゲリオン」などがあります。ただ漫画原作と比べ、他メディアでの展開の際には世界観やキャラクター設定のみを継承したパラレル・ワールド的な作品を展開することが多い。
(4)ゲーム  「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」などがこれに当たります。特に近年ではハリウッドで映画化される展開が多い(バイオハザードシリーズ、トゥームレイダーなど)。
(5)絵本   宣銅烈じゃなかった「アンパンマン」はこれです。
 
 また逆に「映画」が原作になる場合もあります。その典型が「スター・ウォーズ」でして、ただ原作の世界観を維持するために全てルーカス・フィルム社が関与しています。

 ただこの「メディア・ミックス」という手法は、広告業界の用語で商品を広告・CMする際に異種のメディアを組み合わせることによって各メディアの弱点を補う手法というのが元々の意味ですが、現在では特定の娯楽作品が一定の経済効果を持った時、その作品の副次的作品を幾種類かの娯楽メディアを通して多数製作することでファンサービスと商品販促を拡充するという手法のことを指すことが多いんです。北米では、同様の商法をメディアフランチャイズ(media franchise)といいます。これは、キャラクターなどを他メディアにフランチャイズするという意味から来ています。

 そこで問題になるのが、「原作者の意向はどこまで入る?」というお話です。作家の立場からするとメディアミックスによって得られる金銭的な対価はさほど関心の中心にはならなくて、多くの場合は自分の作品をどういう風に伸ばしてくれるか、大事にしてくれるか、楽しく面白く作ってくれるかというところが企画書を見る時の主眼となります。とはいえ、結果的には精査していただく編集部の方を信じてお任せする以外にはないのですが、いろいろ言いたくはなるという状況がだいたいあります。

 その理由というのは現状、原作準拠の作品が主流になってしまっているので、作品がヒットするかどうかという点で、原作にも責任が発生してしまいます。制作者側から「お前の原作のせいで売れなかった」と言われることは多分ないと思うのですが、視聴者側からは「あの人たちが作ったのに、原作がダメだったから売れなかった」という話になりやすいです。(話がすり替わってますな。)ネットの普及によって個人の意見を公に発表しやすくなっていることで、「視聴者=批評家」となり、それが原作者の目に触れてしまう状況になっています。そこで、マスの意見として「あの作品は成功(もしくは失敗)だった」と語られてしまうという部分が、原作者にとってプレッシャーになるわけです。原作の内容の出来、不出来については自分で責任を負えるのですが、作品の出来、不出来については基本的に責任を負えないわけです。責任を負えないのに、「作品の出来、不出来=原作の出来、不出来」として語られてしまうので、アニメの完成度は作家にとっての死活問題にもなりうる状況が今あると考えています。

 ということで今日のお話はここまで。今日のシメは「あんまり、派生させるとロクなことになりませんよ。」ということでいかがなもんでしょうか?
(アンタのこのお話もモロにそれを突いとるような気がするんやけど、それって気のせいかな、ミーシャ?)
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