とげ抜きの銀河

 さて昨日は暑い中でテニスにプールにとドタバタしていた私。今日は日曜日、ミニカーのお話。2枠目の今週は「F1」、今日はこんなお話です。
(これ、いつもの長~い入りはどないしたんよ、ミーシャ。)

P1000934_convert_20170709074100.jpg

 今月はこちら。「MP4-15」(2000年)です。シリーズ3連覇を狙って送り出されたのですが、前作、14がリアの不安定さが指摘されており、その神経質な挙動をデビッド・クルサードは嫌っていました。それを解消するため、今回はホイール・ベースをわずかに長くしました。(ホイール・ベースとは前のタイヤの中心と後ろのタイヤの中心との間の長さの事です。これが長くなると直進安定性がよくなり、短いとクルクル曲がりやすくなります。)また、14で採用された新型ギアボックスはシフト・チェンジが速くなってはいたものの、熟成不足だったこともあり、ギアボックスが改良されることになりました。

 マシン前半はほぼほぼ変わらないものの、モノコックの高さは同じようですが、ノーズが多少短くなり、その影響で先端部分は少し高くなっています。しかしこのマシンの目玉は後ろ、他チームが排気がディフューザーの空力に与える影響を回避するために上方排気(排ガスを車内じゃなかったディフューザーに流さず、上の面から排してリヤウイングの下段に当てるパターン、最初はフェラーリ・F300(1998年)です。)を採用する中、マクラーレンは全く逆のことをやってきました。 その名も「センター・エキゾースト」。これは左右の排気管がマシンのボトム付近でほぼ一つにまとまり、そのままセンター・ディフューザーに排気されると言うものです。これによって排気のエネルギーによりディフューザの空気が加速され、さらにダウンフォースを得ようというものです。 しかし、他チームがこれを嫌がるのは、エンジンの回転数によってその効果が変化し、マシンの操縦性に悪影響を与えるからです。(当然、エンジンが回っているときは排ガスの量は多く、回っていないときは少なくなります。このため、本来ほしいところと実際のずれが出てしまう可能性があります。)しかし、マクラーレンとメルセデスはなんらかの方法でこれを解決したようです。当初は規則の編み目をくぐって何らかのデバイスを用いていると言う噂が流布しましたが、どうも、排気管などのレイアウトを工夫しただけのようです。(ちなみに、排気効率をバルブなどでコントロールすることは禁じられています。トラクション・コントロールなどもこの当時は禁止でした。)そのセンターエキゾースト導入の影響か、リヤカウルはさらに低くなりました。リヤタイヤ前のフィンはさらに大きくなり、リヤサスペンションを覆うバルジも、カウル後部に大きく張り出していることが、それを示しています。当然サイド・ポンツーン後部の絞り込みもさらに強化され、リヤの空力の効率化が進められています。

 そして大きなレギュレーションの変更はなかったのですが、エンジンについてはV型10気筒に統一、そして回転部分(クランクシャフトなど)以外でのベリリウム合金の使用禁止という事が加わりました。ベリリウムは剛性が大きく、軽く、広い温度範囲における寸法安定性を有しているため、防衛産業や航空宇宙産業において軽量な構造部材として、たとえば、高速航空機やミサイル、宇宙船、通信衛星などに用いられます。(巷で話題の「火星14号」にも使われている可能性はあります。)マグネシウムの数段上をいく強度と軽量ですが、非常に高価です。しかし、人体に有害なので禁止になりました。このベリリウム禁止でいちばんのあおりを受けたことは事実です。ベリリウムの特性を生かせたのはエンジンだけではなくブレーキ・キャリパーもです。軽くて強いだけでなく、エンジンに使えるということは熱にも強いわけですから、ブレーキ・キャリパーの素材として最適です。ブレーキというのは止まるためのものですが、正確には「運動エネルギーを熱エネルギーに変換する装置」ということになります。ましてカーボン・ディスクを使っているF1ではブレーキ時の最大温度は800℃を軽く超えます。この二つがベリリウムの恩恵を最大に受けていましたが禁止されたので今は別のマテリアルになっています。まあ、これらはまだまだ不明の点が多いのですが、テスト中もメルセデス・エンジンが、異常なほどの高音を発しているとの報道がありました。

 そして迎えたシーズンはこの安定感のため、リタイヤすることは減ったのは減ったのですが、ハッキネンは第8戦カナダGP終了時点で、ポイントリーダーのシューマッハに最大24ポイント差をつけられていましたが、最大のライバル、フェラーリのシューマッハが第9戦フランスGPをメカニカルトラブルで、第10戦オーストリアGPと第11戦ドイツGPで接触事故による3戦連続リタイアをしている間に、ハッキネンはクルサードと共にシューマッハとの差を縮めていきました。第12戦ハンガリーGP開始時点では1位シューマッハが56ポイント、2位クルサードとハッキネンが54ポイントで同点、4位にこの年からフェラーリに新加入、遅咲きのアナタのルーベンス・バリチェロが46ポイントと鎬を削り合っている状況でした。ハンガリーGPと第13戦ベルギーGPでハッキネンが連勝(このベルギーでハッキネンは「ありえね~」オーバーテイクをぶちかましています。スタートで先行したものの、シューマッハに抜かれたハッキネンは41周目、周回遅れのリカルド・ゾンタを外側から抜こうとしたトップのシューマッハのさらに後ろから反対の内側に入りました。しかしイン側は濡れたままの路面でした。ところが神業に近いブレーキングで車を止めて、ゾンタとシューマッハを2台まとめてオーバーテイクしました。この時ゾンタがビビッてステアリングをどちらかへ回してしまっていれば、この3台は多重クラッシュ、赤旗中断ものだったでしょう。どれだけ凄いかは動画サイトを見てください。)し、第14戦イタリアGPでシューマッハが勝利し、ハッキネンが2位、クルサードとバリチェロは接触でリタイアし、タイトル争いはハッキネンとシューマッハの2人に絞られました。しかし第15戦アメリカGPでシューマッハが勝利し、ハッキネンは痛恨のエンジントラブルでリタイアし、シューマッハはハッキネンに8ポイント差をつけてポイントリーダーに返り咲きました。残り2戦でこの差が響き、ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルをフェラーリに奪い取られてしまいました。

 ミニカーはサンクスのマクラーレン(2009年)それをデカールで加工しています。そしてお約束の諸元はこんなものです。

車名          MP4-15

デビュー        2000年
全長          4397mm
全高           959mm
全幅          1795mm
ホイール・ベース    3145mm
トレッド(前)     1490mm
    (後)     1405mm
車重           600kg(燃料、ドライバー含む)

エンジン        メルセデス・ベンツ FO110J
形式          水冷レシプロ V型10気筒 DOHC4バルブ
総排気量        2998cc
ボア×ストローク    93.5×43.65(mm)
Vバンク角       72度
最大出力        815馬力/17,400rpm
圧縮比         13.3(推定)
燃料噴射システム    TAGエレクトロニクス社製 デジタル電子制御
点火システム      TAGエレクトロニクス社製 電子制御

燃料          モービル
オイル         モービル

駆動方式        後輪駆動方式
変速機         前進7速 セミ・オートマチック縦置き(+後退1速)
差動システム      ZF社製 リミテッド・スリップ・デファレンシャル

シャシー        カーボン・コンポジット・モノコック
サスペンション(前)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+トーション・バー)
       (後)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+トーション・バー)
ブレーキ        カーボン・インダストリー社製 4輪ベンチレーテッド・ディスク
ステアリング      ラック・アンド・ピニオン
タイヤ         ブリヂストン
ホイール        エンケイ 13インチ
燃料タンク容量     不明

デザイナー       ニール・オートレイ/エイドリアン・ニューウェイ
ドライバー       ミカ・ハッキネン/デビッド・クルサード

 という事で今日のお話はここまで。これから町内会の廃品回収をやって、色々とやっておくことは多いのですが、ここは段取りよく済ませましょという次第です。
(ほれ、1人で大変かもしれへんけど、ちゃ~んとすることしときや、ミーシャ。)

 
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ミーシャ

Author:ミーシャ
FC2ブログへようこそ!

コアラの時計

by Animal Web Clock
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2カウンター
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
検索フォーム