フライング・フィン

 さて愛するタイガース、昨日、おとといと「神がかった」逆転劇、梅ちゃん先生が2試合連続のお立ち台をぶちかまして、トップに立ったことにグフフのフ。そして海の向こうのフランスではマクロンがマキロンばりに消毒するのか、ルペンがルパンばりにエリゼ宮(注釈)の主になるのかがちょっと話題の「今日は漢字を入れて書いている」私。今日は日曜日、ミニカーのお話。2枠目の今週は「F1」、今日はこんなお話です。
(これ、昨日は私のところの電話が鳴りっぱなしやったんやわ、「あのわけのわからん文章を全部ひらがなで書くから、ごっつい読みにくい」ってさぁ、ミーシャ。)

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 今月はこちら。マクラーレン史上、最も長い在籍期間(1993年~2001年の8年、ただし、単独1位ではなくデビッド・クルサードも同じ8年(1996~2003年)です。)の「空飛ぶフィンランド人」「走る一人ウィーン少年合唱団」ミカ・ハッキネン(フィンランド)が初めて世界チャンピオンになった「MP4-13」(1998年)です。

  1998年は、車両レギュレーションに大きな変化が2つありました。1つは、ドライ路面用タイヤの表面にグルーブ(溝)が施されたこと。(前は3本、後ろは4本です。)もう1つは、マシンの全幅が2000mm→1800mmと狭められたことです。(ちなみにこの1800mmというサイズはトヨタ・クラウンと同じ幅です。)歴史上、幾度か繰り返されたマシンスピード抑制の施策でした。そこでマクラーレンは従来のグッドイヤーからブリヂストンにタイヤを変更、このため溝付きになったタイヤの関係でグリップ力の低下を恐れたブリヂストンはタイヤのサイズをやや大きくすることを申し入れたのですが、空力面の問題からマクラーレン側がこれに難色を示します。最終的に修正が入り、ブリヂストン側の言い分を受け入れる形で決着するのですが、「まだ海のものとも山のものともわからない」ブリヂストン・タイヤでどこまで行くかは世間も注目していました。

 そしてもう1つの新兵器が「ブレーキ・ステアリング・システム」、コーナリング時に旋回内側の後輪にブレーキをかけることで発生した制動力が、マシンの向きを変える際に、フロントでステアリングで行う他にリアでもマシンの方向を変える仕組みのことです。これには2つの効果があります。
(1)トラクション・コントロール(現在のF1では認められていますが、当時は認められていませんでした。)
スタート時におもいっきりスロットルを全開にすれば、後輪(駆動輪)は当然スリップします。(ホイール・スピン、ただし、スタート時は軽~くホイール・スピンしている状態が一番速いんです。)これをドライバーがアクセルワークでスリップ限界ぎりぎりまで開けていく過程に、スタートの上手い/下手が発生します。しかし、このシステムがついているとコーナーの立ち上がり時に内側の後輪だけに制動をかける事ができます。スリップしはじめそうな内側後輪に制動がかかり、トラクションが回復するわけです。
(2)4輪操舵(これは現在でも禁止されています。)
コーナーでの内・外のタイヤの回転差がコーナリング時の操舵効果を生む事をさしています。レギュレーション変更によりアンダーステア(ハンドルをきった分より曲らない傾向。反対はオーバーステア。ハンドルをきった分より曲りすぎる傾向のことです。)傾向が強まり、この改善に効果があります。例えば、右コーナーでは当然ハンドルを右に回します。アンダーが出るので思ったより曲らない。その時、内側に制動をかける。外側のタイヤが10回転する間に、内側のタイヤが半分の5回転となれば、コーナーの内側に向って曲りはじめると言う仕掛けです。(ただし、これはデファレンシャルとセットで考えるものです。) 

 そして迎えた1998年シーズンは開幕戦オーストラリアGPで、ブリヂストンのサイズアップしたフロントタイヤとブレーキ・ステアリング・システムが組み合わさったことで全車を周回遅れにして、ワンツーフィニッシュの圧勝。これに危機感を抱いたジャン・トッド(フェラーリ監督)が抗議を行い、チームは第2戦ブラジルGPからブレーキ・ステアリング・システムを自主的に撤去しましたが、それでも圧勝劇を再現しました。(とはいえ、マクラーレンはFIAに対して、このシステムが違法ではないとの確認を得て、使用していました。)その後、マクラーレンはメカニカル・トラブルに悩まされ、ハッキネンは第4戦サンマリノGPと第7戦カナダGPでギアボックス(リタイア)、第12戦ハンガリーGPでショックアブソーバー(1位走行→6位入賞)、第14戦イタリアGPでブレーキ(1位走行→4位入賞)と勝利を逃す原因となり、デビッド・クルサードは第6戦モナコGPと第14戦イタリアGPでエンジン、第7戦カナダGPでスロットルリンケージと3回リタイアと、取りこぼしの多いシーズンになりました。そこでポイントを確実に稼いでくるフェラーリとの間で、このメカニカル・トラブルの差がタイトル争いを最終戦までもつれ込む要因となったのですが、ハッキネンは最終戦、日本GPの勝利で初のドライバーズタイトルを獲得しました。 マクラーレンは1991年以来のコンストラクターズタイトルを奪取し、ブリヂストンにとっても初のタイトル獲得となりました。

 ミニカーはサンクスの「鈴鹿レジェンド(3)」(2013年)、それをデカールで加工しています。ただし、よく似たもののため、それ用のものではない分、粗が見えています。そしてお約束の諸元はこちら。

車名          MP4-13

デビュー        1998年
全長          4547mm
全高          1016mm
全幅          1800mm
ホイール・ベース    3060mm
トレッド(前)     1410mm
    (後)     1397mm
車重           600kg(燃料、ドライバー含む)

エンジン        メルセデス・ベンツ FO110G
形式          水冷レシプロ V型10気筒 DOHC4バルブ
総排気量        2998cc
ボア×ストローク    (mm)
Vバンク角       72度
最大出力        760馬力/16,000rpm
圧縮比         
燃料噴射システム    TAGエレクトロニクス社製 デジタル電子制御
点火システム      TAGエレクトロニクス社製 電子制御

燃料          モービル
オイル         モービル

駆動方式        後輪駆動方式
変速機         前進6速 セミ・オートマチック縦置き(+後退1速)
差動システム      ZF社製 リミテッド・スリップ・デファレンシャル

シャシー        カーボン・コンポジット・モノコック
サスペンション(前)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+トーション・バー)
       (後)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+トーション・バー)
ブレーキ        カーボン・インダストリー社製 4輪ベンチレーテッド・ディスク
ステアリング      ラック・アンド・ピニオン
タイヤ         ブリヂストン
ホイール        エンケイ 13インチ
燃料タンク容量     203リットル

デザイナー       ニール・オートレイ/エイドリアン・ニューウェイ
ドライバー       デビッド・クルサード/ミカ・ハッキネン

 ということで今日のお話はここまで。今年の連休も最後の1日になりました。来週からの段取りをしておきまして、今日も1日、頑張りましょ。
(ほれ、このお休みはどんなお休みやったんかな、ミーシャ?)

(注釈)エリゼ宮(Palais de l'Élysée) フランスの大統領官邸の事です。パリ市内中心部、凱旋門、シャンデリゼ通りなどが近くにあります。1718年に着工し、1722年に完成しました。1873年からは大統領官邸となっています。
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