握手と署名

 さて昨日はプールに行った後で、お部屋から出てくると外はもう真っ暗、「秋の日は釣瓶落とし」じゃなかった「冬の日はかかと落とし」の私。今日は日曜日、ミニカーのお話。2枠目の今週は「F1」、今回はこんなお話です。
(これ、「秋の日は~」いうのはよう聞くけど、「冬の日は~」なんてネタは聞いたことあらへんよ、ミーシャ。)

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 今月はこちら。「MP4/8B」(1993年)です。元々のマシン、MP4/8はフォードHB、V8エンジンでしたが、翌1994年シーズンに際し、マクラーレンはフォードに代わる新しいエンジンを探していました。これは同じフォード・エンジンを使用するベネトン・チームとの兼ね合いもあって、フォードに無茶無理を言えないが故に、別のエンジンを探すという事情がありました。そこで実現はしませんでしたが、マクラーレンはランボルギーニ(クライスラー)に話を持ち掛け、ランボルギーニもこの話に乗り気だったことから、「それじゃ、一度走らせてみましょうか?」ということになりました。当時ランボルギーニは、まだまだの部分はありましたが、その音は天下一品、さらにはその潜在能力という伸びしろはあったため、このお話は、パドック中の騒ぎになりました。

 とはいえ、元々V8エンジン搭載を前提に作られていたモデルですから、ランボルギーニV12エンジンは乗るわけがありません。そのため、若干ホイールベースが長くなったり、ギヤボックスや電子制御に改良が加えられるなどの「突貫工事」で修正した物を1993年9月に完成させることになります。当時マクラーレンでセナのレース・エンジニアだったジョルジオ・アスカネッリは「やることはたくさんあったけど、より強力だったし、タイヤにも優しかった。」とこの企画は決してボツじゃなかったという向きの発言をしています。

 そしてその1発目はエストリル(ポルトガル)でセナが真っ白なモデルを走らせました。そこでセナはランボルギーニに対して、「電子レンジじゃなかったミッド・レンジのパワーをもうちょっと出るようにしてほしい。」と要望しました。そしてその次の月、フランクフルト・モーターショーでロン・デニス(マクラーレン)、ボブ・サップじゃなかったルッツ(クライスラーの社長)、ダニエレ・アウテッド(ランボルギーニのF1部門の責任者)の3者が「握手」で合意しました。(読者の方に念押ししておきますが、あくまでも「握手」です。「サイン」ではありません。ここをよ~く頭に入れておいてください。)その間にもシルバーストーン(イギリス)に場所を移して、この企画は続いていました。今度は当時のテスト・ドライバー、ミカ・ハッキネンがドライブしていました。しかししかし、そのテスト中に、とんでもないエンジン・ブローに見舞われてしまいます。後ろ半分が完全に爆破されたような状態で、ハッキネンも「今までやったことない」というほどでした。

 現場サイドからは「ランボルギーニは充分、使い物になる」という意見が上がり、ドライバー2人もこれを支持したのですが、結局この企画は「ボツ」になります。それは「ライオン」プジョーの存在でした。プジョーはマクラーレンに対して経済的な安定を提示し、それを求めていたロン・デニスと両者の意向が一致、結局マクラーレンは翌1994年シーズンよりプジョーを使用することの契約書に「署名」しました。(ここも「署名」という点をよ~く頭に入れておいてください。)お財布の面から言えば、至極当然なお話ですが、これはランボルギーニの経営陣からすると「ウチは当て馬じゃなかった当て牛かい?」となってしまいます。それが引き金になったか、セナは翌シーズンからのウィリアムズ行きを表明、さらにはランボルギーニ自体もF1撤退に追い込まれます。

 ミニカーはサンクスのマクラーレン(2009年)、ただし、元々の「MP4/8」を真っ白に塗り直しただけですが…。そしてお約束の諸元はこんなものです。

 車名          MP4/8B

デビュー        1993年
全長          4420mm
全高           990mm
全幅          2000mm
ホイール・ベース    不明
トレッド(前)     1626mm
    (後)     1607mm
車重           505kg(燃料、ドライバー含む)

エンジン        ランボルギーニ 3512
形式          水冷レシプロ V型12気筒 DOHC4バルブ
総排気量        3493cc
ボア×ストローク    
Vバンク角       80度
最大出力        710馬力/13,800rpm
圧縮比         
燃料噴射システム    TAGエレクトロニクス社製 デジタル電子制御
点火システム      TAGエレクトロニクス社製 電子制御

燃料          シェル
オイル         シェル

駆動方式        後輪駆動方式
変速機         前進6速 セミ・オートマチック縦置き(+後退1速)
差動システム      ZF社製 リミテッド・スリップ・デファレンシャル

シャシー        カーボン・コンポジット・モノコック
サスペンション(前)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+アクティブ・ライド)
       (後)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド(+アクティブ・ライド)
ブレーキ        ブレンボ社製 4輪ベンチレーテッド・ディスク(カーボン製ディスク)
ステアリング      ラック・アンド・ピニオン
タイヤ         グッドイヤー
ホイール        スピードライン 13インチ
燃料タンク容量     

デザイナー       ニール・オートレイ
ドライバー       ミカ・ハッキネン/アイルトン・セナ

 ということで今日のお話はここまで。今日もまたお掃除その他の段取りにドタバタとすることになりそうです。
(ほれ、あんまし無理したらいかんよ、ミーシャ。)


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