大阪のど真ん中

 さてこの暑さの中、毎日お仕事している私。そしてコメントも拍手も入らない中、このお話を書いている今日は木曜日、巨大建造物のお話、1枠目の今週は「野球場」、もうすぐ、全国高校野球の大阪予選も始まる中で、今日はこんな球場のお話です。
(これ、今日もまた、マニアックなお話で始まるわけやね、ミーシャ。)

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 大阪の二大繁華街の一つであるミナミに包含され、一般的にはその玄関口となる南海電車の難波の駅、近くにはエディオンアリーナ(大阪府立体育会館)、551蓬莱の本店などがありますが、かつてはここに野球場がありました。現在の福岡ソフトバンク・ホークスの前身、南海ホークスの本拠地でもある「大阪球場」という球場があります。今日はこのお話です。

 開場は1950年(昭和25年)、当初、自前の球場を持たなかった南海ホークスが、これまで公式戦を開催したことのなかった大阪市に目をつけて、南部の最大の繁華街である南海難波駅の南口に面した南西側駅前の旧専売局(現日本たばこ産業)の工場跡地に建設しました。収容人員32000人、センター115m、両翼91.5mとかなり小さい球場です。戦災後の復興期にあり、粗末なバラックばかりがひしめき合っていた大阪市内の中心部で本格的な鉄筋コンクリート造りの大規模建築として完成したこの球場は、当時「昭和の大阪城」と称えられました。副収入を得るため、日本の球場では初めて観客席下に多数のテナントを入居させるスペースを設けました。(この中にはWINS(場外馬券売り場)などもありました。)この空間確保と狭い敷地に極力多くの客席を設けるという2つの目的によって、スタンドを急傾斜に設計したことから「すり鉢球場」と言われました。

 その次の年、ナイター設備もつきまして、さらには1972年(昭和47年)から始まった難波の駅の高架化工事の際、グラウンドを拡張、しかし、3塁側のスタンドを削ったために、形がちょっといびつになったものの、いかんせん、大阪の場合、阪神タイガースの人気はすさまじく、ほかの球団は閑古鳥が鳴く始末、難波のど真ん中という立地条件でありながら、客席は伸びませんでした。南海ホークス最後の年である1988年(昭和63年)まで、実際の動員数は年間50万人弱だったというのも「なぜ?」というところです。ただ、この手の球場に多い人工芝ではなく、ちゃんと天然芝を採用していたのはちょっとびっくりです。

 その後1988年にホークスは福岡への移転、後は近鉄バファローズが年間10試合程度をやる程度でした。1990年を最後に野球の試合は行われなくなりました。球団売却前の1986年(昭和61年)頃から関西国際空港の建設開始に伴う難波地区再開発計画によって数年以内に解体撤去することで決まっていたのですが、後のバブル崩壊などにより計画が次々に凍結。長年放置状態が続き、末期はグラウンド部を使って住宅展示場「なんば大阪球場住宅博」として利用されていました。これは野球場としては非常に珍しい使用例として海外の建築専門誌にも紹介されました。

 1998年10月、ホークスのすべてを見つめてきたこの球場は、取り壊されることになり、2003年には複合商業施設「なんばパークス」が開業しました。なんばパークスの広場内にはかつて本球場のピッチャーズプレートとホームプレートがあった位置に記念のモニュメントとプレートが置かれ、8階に設けられた屋外イベントスペース「円形劇場」の客席部分は大阪球場の外野席の形状そのままにデザインされています。(同様の例は2008年に開業した「阪急西宮ガーデンズ」(兵庫県西宮市)、ここもかつての西宮球場の跡地に建設されたため、ホームベースのあった位置にはそのホームベースが埋め込まれています。)

 また近鉄バファローズが一時、借りていたことがあります。これは近鉄の本来の本拠だった藤井寺球場に当時ナイター設備がなかったためですが、近鉄が1979年と翌1980年に日本シリーズに出場した際、主に試合をしていた日本生命球場(日生球場)の最大観客収容人数がシリーズ開催基準の3万人以上に満たず、藤井寺球場もこの当時はナイター設備が依然としてなかったため、近鉄はやむを得ず両年ともこの球場を借りて日本シリーズの開催地としました。

 ということで今日のお話はここまで。今年は去年のような珍事は起こらない大阪予選ですが、この時期はいまだに肩身の狭い思いをしています。なぜなら、うちとこの高校は野球部がなかった、さらには隣の学校が甲子園に出たということで、結構騒ぎになりました。さて今年はどうなりますか?私もちょっと楽しみです。
(ほれ、今日も1日頑張っといでね、ミーシャ。)
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