紅白の衝撃

 さて昨日はテニスで散々な目に遭ってきた私。そして帰ってきた後に、さっさと寝てしまった中、このお話を書くわけですが、今日は日曜日、ミニカーのお話。1枠目の今週はちょっと順番が入れ替わりましての「F1」、今日、5月1日がアイルトン・セナの命日ということで(さらにその日は日曜日、今年のカレンダーとモロに重なります。)、こんな車のお話です。
(これ、今日はどんなお話かいな、ミーシャ?)

P1020124_convert_20160501060635.jpg

 2015年から復活した、マクラーレンとホンダのコンビですが、元々の伏線は1987年、モンツァでのイタリアGP期間中に翌1988年からのマクラーレンにホンダ・エンジンが載る事、アイルトン・セナがマクラーレンに行くことを発表した事から始まりました。その最初のモデル、ならびにセナが初めて世界チャンピオンになった「MP4/4」(1988年)です。シェイクダウンを行ったのは開幕戦の11日前で、イモラで行われたシーズン前テストの最終日というドタバタぶり(この時期のマクラーレンは新車の発表をぎりぎりまで引き延ばすことが多かったんです。)、その不安はあったものの、ふたを開けてみれば1988年シーズン開幕戦から最終戦まで使用され、圧倒的な強さで全16戦中15勝を記録した名車でした。

 1988年シーズンは2つの大きなレギュレーションの変更がありました。1つは「フット・ボックス規定」、ドライバーの足の保護のため、ペダルの位置は前車軸の線よりも後ろにないとダメになりました。(ただし、抜け穴はありまして、「前年モデルを継続使用する場合はこの規定を適用しない」事になっていました。この例が「フェラーリ F187/88C(1988年)」です。前年モデルF187を改造した形にしていました。)、もう1つが「ターボ・エンジン車については燃料搭載量を150リッターとする」というもの。前年が195リッターですから約3/4という恐ろしく厳しい規定です。後に翌1989年からは3500cc、自然吸気エンジンのみとなり、ターボ・エンジンはこの年限りとなります。

 そこでデザイナーのスティーブ・ニコルズは従来のバーナード色を薄め、細く、低いデザインにしました。これはホンダ・エンジンのクランクシャフト・センター位置が28mm下がったことも関係しています。そのため、サスペンションは前軸にプルロッド式を採用することになりました。またこの「フット・ボックス規定」と「150リッター規定」がうまい事、ハマりまして、ペダルの位置は後ろへ行ったものの、燃料タンクが小さくなったことで、ホイール・ベース的にはプラマイ0になったわけです。またただでさえ「ガス喰い虫」のターボ車にとっては空力は大きな問題でした。そこでこの低い線はかなり有効でした。これはこの年から加入したゴードン・マーレイがブラバム時代にデザインした「BT55」の影響もあります。

 シーズン前半までは、サイドポッド上面にシュノーケル状のダクトを設け、そこからターボへと空気を送り込んでいたが、第8戦イギリスGPではサイドポッド上のダクトを廃し、サイドポッド前端から入る空気をターボに送り込むようにダクトのデザインを変更したマシンを持ち込んだのですが、このマシンは不調で、金曜日の夜にはシュノーケル状のダクトを付けた仕様に戻したものの、1988年シーズンで唯一ポール・ポジションを得ることができませんでした。イギリスGPの次戦、第9戦ドイツGPには再びダクトをサイドポッド内に移動したマシンが持ち込まれ、以後最終戦まで同形状のマシンが使用されました。

 そしてふたを開けてみれば、勝つわ勝つわの圧勝劇、全16戦中、イギリスGPを除く15回のポールポジションと、イタリアGPを除く15回の勝利を獲得。ワンツーフィニッシュは10回を数え、獲得したコンストラクターズポイントは199点のダントツ1位でした。また、この全戦ポイント獲得(当時は6位までが入賞圏内でした。)は、快挙と賞賛されます。これは、70年代~90年代当時の信頼性レベルでは、完走を続けるだけでも困難な状況(有効ポイント制背景の一つ)であり、実に29年ぶりの記録だったためです。1戦を除きすべて完走・ポイントどころか優勝で記録を重ねたMP4/4のパッケージが、相対的な優劣はもちろん、時代背景から俯瞰しても異質ともいえるほどの到達点に至っていたことがこの記録からもうかがえます。アラン・プロストとアイルトン・セナの両マクラーレン・ドライバーによって争われたドライバーズ・チャンピオン争いは、7勝のプロストに対し8勝を挙げたセナのものとなりました。獲得総ポイントではプロストが105、セナが94でしたが、有効ポイント制によりベスト11戦のリザルトが有効とされた。有効ポイントでは、セナが90、プロストが87でした。

 そのチャンピオンを決めた鈴鹿はホンダのホーム・レース、セナはスタートでエンスト、しかし、鈴鹿のホーム・ストレートは下り坂になっていたため、それが「押しがけ」(決して、「押しかけ」たのではありません。)になって、エンジンは奇跡的にかかりまして、後は19周目に2位につけたセナは、その後も小雨により濡れたセミウエットの路面の中で周回遅れのマシンの追い抜きに手こずっていたプロストを射程圏内にとらえ、28周目のグランドスタンド前ストレートでプロストをかわし、トップへと上り詰めました。その後セナはセミ・ウエットの路面の中でプロスト以下を寄せ付けず、トップでの走行を続けたものの、残り5周の時点で強くなった雨(「秋晴れの快晴」というイメージがありますが、鈴鹿は意外と雨がよく降るんです。この理由はサーキット西方の鈴鹿山脈より流れこむ雲が「通り雨」を降らせるからです。)による危険性を鑑みレースの早期中断をアピールしたものの、その後もレースは続行され規定周回通りでゴールし、念願の初のドライバーズチャンピオンに輝くこととなりました。

 ミニカーはサンクスの鈴鹿レジェンド(3)(2013年)より、それをデカールその他で修正しています。そして出ました「諸元」はこちら。

車名          MP4/4

デビュー        1988年
全長          4394mm
全高           940mm
全幅          2134mm
ホイール・ベース    2875mm
トレッド(前)     1824mm
    (後)     1670mm
車重           540kg(燃料、ドライバー含む)

エンジン        ホンダ RA168E
形式          水冷レシプロ V型6気筒 ツイン・ターボ DOHC4バルブ
総排気量        1494cc
ボア×ストローク    79×59.8(mm)
Vバンク角       80度
最大出力        685馬力/12,300rpm
圧縮比         9.4
ブースト圧       2.5バール
燃料噴射システム    ホンダ製 電子制御(PGM-F1)
点火システム      ホンダ製 電子制御(PGM-IG)
燃料          シェル
オイル         シェル

駆動方式        後輪駆動方式
変速機         前進6速 マニュアル縦置き(+後退1速)
差動システム      ZF社製 リミテッド・スリップ・デファレンシャル

シャシー        カーボン・コンポジット・モノコック
サスペンション(前)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プル・ロッド
       (後)  独立懸架 ダブル・ウィッシュボーン式プッシュ・ロッド
ブレーキ        ブレンボ社製 4輪ベンチレーテッド・ディスク(カーボン製ディスク)
ステアリング      ラック・アンド・ピニオン
タイヤ         グッドイヤー
ホイール        スピードライン 13インチ
燃料タンク容量     150リットル

デザイナー       スティーブ・ニコルズ/ゴードン・マーレイ
ドライバー       アラン・プロスト/アイルトン・セナ

 ということで今日のお話はここまで。今日はちょっと法事に行くことになります。その後は今週の段取りを付けましてという次第です。
(ほれ、みんな来とってなんやから、おりこうさんにしとかんといかんよ、ミーシャ。)
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ミーシャ

Author:ミーシャ
FC2ブログへようこそ!

コアラの時計

by Animal Web Clock
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2カウンター
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
検索フォーム