地元故に

 さてウチとこの職場、上の馬鹿馬鹿しさに開いた口のふさがらない「良心の」私。と言っても、上を選べないために、その辺で頭をひねりますが…。そんなこんなで今日は木曜日、テニスのお話。4枠目の今週は「名勝負百選」、地元故に起こったこんな試合のお話です。
(この手のお話はごっつい、長うなるんよね~、ミーシャ。)

 1996年9月6日、夜の部に組まれた全米オープン、男子シングルス準々決勝、世界ランキング1位、ピート・サンプラスと当時はまだ無名のアレックス・コレチャ、試合前は「サンプラス圧勝?」という予想でしたがスコアはこんなものでした。

ピート・サンプラス    7-6   アレックス・コレチャ
(アメリカ)       5-7   (スペイン)
             5-7
             6-4
             7-6

 試合時間は4時間8分、まさかまさかのここまでもつれるとは…。という試合でした。

 コレチャはこれまでグランドスラム大会の準々決勝に進出した事がなかったんですが、4時間以上にわたって3度の全米オープン・チャンピオンにプレッシャーをかけ続けました。サービスエースは同数の25本で、セットカウント2-1のリードを掴む際には、徹底的にサンプラスを振り回していました。第4セットに入って、第3ゲームで、サンプラスは逃げ道を見いだした。プレッシャーの下で本能的に放ったハーフボレーのドロップショットは、ネットを越えてポトリと落ちました。そしてクロスボレーでサービスブレークを果たし、2-1のリードを得た。彼はそのリードを守り、試合をイーブン、2セット・オールでして、運命の最終セットに突入しました。

 最終セットに入ると、様相は万華鏡のように目まぐるしく変わりました。先にサービスゲームを行う利を得たのはコレチャで、試合は1-0、2-1、3-2と進んでいきます。彼が予想外の勝利に少しずつ近づく中、サンプラスは厳然とついてきました。第6ゲームでは、サンプラスは2回デュースまで持ち込まれました。4-5で自分のサービスゲームを迎えた時、サンプラスはまずタイムを取り、ウェアを替えて戻ってきました。激しい乱気流に揺れる飛行機の乗客のようなやつれた顔つきで、虚しく何かを呟いていました。この時、彼は「立っているのもやっと」という状態でした。彼はゲームポイントでボレーを決めて、5-5としたものの、コレチャは自信をもってラブゲームでキープし、6-5リードとしました。試合時間は3時間52分になっていた。サンプラスの頭は、いつでもポイント間はうなだれているが、かつてなく下がっていました。彼もラブゲームでキープし、祈るように目を上空へと向けていました。

 ほとんどの場合は、最終セットに限り「タイブレークなし」というやり方を取りますが、全米オープンでは最終セットにおいてもタイブレークを行います。ここからがこの試合の真骨頂、サンプラスがまずミニブレークして1-0とするが、次に彼のサーブでパスを決められ、1-1となります。この時、彼は胸元を掴んで身をかがめ、胃が空っぽにもかかわらず嘔吐しまいます。彼は次のサーブを打つべく手探りするように前へ進んだが、奇妙な事に、主審は彼に遅延の警告を与えます。(ポイントの間は25秒以内という規定からです。)互いにもう1本ずつミニブレークを奪い、3-3イーブンとなる。サンプラスはエースで4-3リードとするが、バックハンドがオーバーして4-4、その後コレチャはフォアのショットに追いつこうとしてベースライン上で倒れ、5-4とされるが、次にフォアのボレーを決めて5-5に追いつきます。サンプラスはスマッシュを打ってマッチポイントを掴むが、フォアをネットにかけて6-6となり、さらにラリーでポイントを失い6-7、相手にマッチポイントが行く。ほぼ2万人の観客は魔法をかけられたように固唾をのみ、コレチャがとどめのサーブを放つのを見守る。「これはひょっとすると、大番狂わせも…。」という雰囲気の中、コレチャのフォアに放ってネットへ出ていくサンプラス。コレチャは渾身の力でクロスへのパスを放つが、サンプラスはこれに飛びつき、ボールはポトリとコレチャ側に落ちました。

 再び7-7に戻したサンプラスは、セカンドサービスでノータッチのエースを奪い、マッチポイントを握ります。そしてコレチャがこの異様な雰囲気に呑まれるかのようにダブルフォールトを犯し、4時間8分の死闘は終わりました。サンプラスはラケットを握ったまま、医務室へと直行。「全米オープンでなければ、棄権しているかもしれない」と後に語るほどでした。タオルを顔にあて、しばらくベンチから立ち上がることができなかったコレチャは、試合後、「ダウン・ザ・ラインに打っていたら、それで試合は終わっていた」とマッチポイントで放ったクロスへのパスを悔やみ、「僕のキャリアの中では最高の、そして最悪の試合だった…」とコメント。トータルポイントはサンプラスの187本にに対して、コレチャは188本。どちらに転んでもおかしくない試合でした。コレチャの詰めの甘さよりも、サンプラスの勝利に対する執念が光った試合でした。

 私はこの試合をテレビで見ていましたが、サンプラスが吐いた瞬間、この試合は終わったと思いました。とはいえ、本人以外には途中で止めることはできないため、どうなるんだろ?という感じで見ていました。最後がダブル・フォールトで終わるというのはよくある例ですが、結構プレッシャーもかかるものです。という事で今日のお話はここまで。うまい事やらんといかんねと思う中、今日もお仕事に行ってきます。
(あんまり、無理したらいかんよ、ミーシャ。)
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